令和6年度の報酬改定により、関係機関連携加算は大幅に見直しされました。
関係連携加算は、子どもと家族に対する包括的な支援を進める観点から、障害児が通う保育所や学校等や、障害児の状況等により連携が必要な児童相談所やこども家庭センター、医療機関等その他関係機関との情報共有や連絡調整などの連携を行った場合に算定するものです。
関係機関連携加算(I) 250単位/回(月1回を限度)
保育所や学校等との個別支援計画に関する会議を開催し、連携して個別支援計画を作成等した場合
関係機関連携加算(II) 200単位/回(月1回を限度)
保育所や学校等との会議等により情報連携を行った場合関係機
関連携加算(III) 150単位/回(月1回を限度)
児童相談所、医療機関等との会議等により情報連携を行った場合
関係機関連携加算(IV) 200単位/回(1回を限度)
就学先の小学校や就職先の企業等との連絡調整を行った場合
※ 加算(I)と加算(II)の同一月の算定は不可
【主な要件】
・あらかじめ保護者の同意を得ること
・関係機関との日常的な連携体制の確保に努めること
・加算(I)保育所や学校等との個別支援計画の作成又は見直しに関する会議を開催し、連携して個別支援計画を作成等すること
・加算(II)保育所や学校等と児童の心身の状況や生活環境等の情報共有のための会議を開催又は参加し、情報共有・連絡調整を行うこと
・加算(III)児童相談所、こども家庭センター、医療機関等と、情報共有のための会議を開催又は参加し、情報共有・連絡調整を行うこと。個別サポート加算(II)(要保護・要支援児童への支援の評価)を算定し
ている場合には、同加算で求める児童相談所等との情報連携に対しては算定しない
・加算(IV)就学先の小学校や就職先の企業等との連絡調整・相談援助を行うこと
・ 各加算の要件の会議については、要旨等について記録を行うこと。会議についてはオンラインの活用も可能
・多機能型事業所の場合、同一の児童に係る関係機関連携加算の算定は各サービスで合わせて月1回までとする
【ご参考】こども家庭庁Q&A
Q&A VOL.1(令和6年3月29日付事務連絡)
問34 電話により情報交換を行った場合は算定可能か。また、個別事案を事例としながら、地域の課題や支援体制などを議論・検討する会議に参加した場合に、本加算は算定可能か。
(答)
○ 関係機関連携加算(I)~(III)は、会議の開催又は参加による情報連携を基礎として評価を行うものであり、電話による情報交換のみをもって算定することは認められない。なお、会議の機会のみでなく、日 頃からの連携体制を確保することを求めており、その際には電話による情報交換なども活用されたい。
〇 また、本加算は加算対象となる障害児に係る情報連携を評価するものであり、会議においては当該障害児に関しての具体的な情報共有や連絡調整が求められるところ、地域の課題を検討するための一事例として議論する会議については算定されない。
Q&A VOL.1(令和6年3月29日付事務連絡)
問35 関係機関連携加算は(I)~(III)において同一月内の実施による算定の可否等の併算定ルールがあるか。
(答)
〇 (I)は保育所等施設との間で個別支援計画の作成又は見直しに係る会議を開催すること、(II)は保育所等施設との間で(I)以外の場合 において、日々の児童の心身の状況や生活環境等の情報共有のための会議を開催又は会議に参加することを評価するものであり、いずれも保育所等施設との間での情報共有を評価するものであるため、同一月においては、いずれか1回の算定に限る。
〇 また、(III)は児童相談所等関係機関との間で児童の心身の状況や生 活環境等の情報共有のための会議を開催又は会議に参加することを評価するものであり、(I)又は(II)と同一月に、それぞれ 1 回ずつ、 算定することが可能である。なお、(I)又は(II)と、(III)の会議参 加者が同一の場合においては算定できないことする。
Q&A VOL.1(令和6年3月29日付事務連絡)
問36 関係機関連携加算(II)は、障害児相談支援事業所が主催するサービス担当者会議への参加の場合にも算定可能か。
(答)
〇 児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準省令第 15 条において「指定児童発達支援事業者は、指定児 童発達支援の利用について市町村又は障害児相談支援事業を行う者が行う連絡調整に、できる限り協力しなければならない」と定められており、サービス担当者会議への出席依頼等に対して、指定通所支援の円滑な利用の観点から協力を求められていることからも、当該加算による評価を行わない(算定されない)。
Q&A VOL.2(令和6年4月12日付事務連絡)
問3 関係機関連携加算(III)の連携先が、「児童相談所、こども家庭センター、医療機関その他の関係機関」とされているが、その他の関係機関として想定される機関は何か。
(答)
○ 保健師との連携を図る機会が多いことが想定されるため、その他の関係機関として、保健所、保健センターなどが想定される。