世界の疾病負荷研究プロジェクト(GBD)において、慶応義塾大学と米ワシントン大学の研究グループは、日本人の過去30年の死因を解析しました。その結果、日本で最も多い死因は、認知症だということが判明しました。高齢者が亡くなった原因をたどってみると、認知症がきっかけで引き起こされたものが死因で一番多かったというものです。
慶応義塾大学においてプレスリリースが出されていますので、詳しく知りたい方はリンク先をご参照ください。https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/files/2025/3/21/250321-1.pdf
項目 | 2005年 | 2015年〜2021年 |
---|---|---|
1位 | 脳卒中 | 認知症 |
2位 | 心疾患 | 脳卒中 |
3位 | 呼吸器感染症 | 心疾患 |
4位 | 認知症 | 肺がん |
5位 | 肺がん | 呼吸器感染症 |
この研究では、平均寿命と健康寿命の差についても分析しております。
・平均寿命は 85.2歳(1990 年比+5.8 年)
・健康寿命は 73.9歳(1990年比+4.4年)
→健康寿命との差11.3年(1990年比+1.4年)
この20年で、平均寿命も健康寿命も延びましたが、平均寿命と健康寿命の差も延びました。
※健康寿命とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されているWHO(世界保健機関)の指標です。
つまり、亡くなるまで何らかの障害を抱えて健康でない日常生活が制限される状態が約11年もあるということです。男女差があり、女性は約13年、男性は10年となっています。
この情報を踏まえて大切なことは、健康でない日常生活が制限される状態の10年以上をどのように過ごせば良いか、認知症の事前対策をしておく必要があるということではないでしょうか。
(ご参考)見守りサービス→こちら
【認知症対策】
認知症の事前対策として、自分が認知症になった場合、どんなふうに過ごしたいかを早めに決めておくことが大切です。
認知症の初期段階では本人が自覚しにくく、周囲の人々も正常なもの忘れとの区別が難しいため、注意が必要です。
認知症の進行による影響は、日常の家計管理にも及びます。例えば、毎月の支払いを忘れる、請求書の内容を理解できない、計算ミスが増えるといった問題が発生しやすくなります。また、銀行口座の管理も困難になり、ATMでの引き出しや振込操作を正しく行えなくなるケースが増えてきます。特に、ATMのパスワードを忘れる、通帳を紛失する、預金残高を適切に把握できないなど、記憶力に依存する資産管理において顕著な問題が現れます。その結果、不正な取引に気づきにくくなったり、詐欺の被害に遭いやすくなるリスクが高まるため、周囲の支援が不可欠となります。
事前に、自分の意志をしっかり伝えておけば、認知症が進行して意思決定が難しくなった時でも、周りの人たちに自分の希望を尊重してもらうことができます。そのためには、終活の一環として、早めに自分の考えや希望をまとめておくと安心です。
自分が意思表示できない状況になった場合に備え、生前の意思表示について明確にするために、行政書士などの専門家に相談しましょう。
おひとりさまの場合、もし認知症や病気で自分の意思を伝えられなくなった時に誰がサポートするか、決めておくことが重要です。通常、家族がその役割を担いますが、おひとりさまにはそのような人がいないことも多いため、信頼できる友人や専門の後見人を選ばなくてはなりません。
①法的な事前対策
- 遺言書の作成
遺言は、自分の財産や遺産を誰にどのように分けるかを明確にするための文書であり、法律に基づいた遺言書を作成しておくことが重要です。これを作成することで、亡くなった後の遺族による相続財産にかかるトラブルを防ぎ、自分の意思を尊重してもらうことができます。
おひとりさまの場合、財産を相続する人がいないことが多いため、財産の整理や遺産の分け方を考えることが必要です。遺言書を作成することで、自分の意志を明確にし、お世話になった知人や学校などの団体に寄付する場合もあるでしょう。
遺産配分については慎重に検討することが必要ですので、専門家(行政書士・税理士等)に相談して、適切なアドバイスを受けることを検討しましょう。 - 身元保証
高齢者が生活に必要な契約を結ぶ際に、その人の身元や責任を保証する方が必要になってくることが少なくありません。例えば、病院の入院や、施設の契約など。高齢者の場合、収入が年金しかないことや、健康問題などが影響して、保証人を立てることを求められます。頼ることができる家族や親族がいれば問題ないですが、頼る人がいない場合は第三者が身元保証人としてその責任を負う形が求められます。もし高齢者が病気や事故などで支払いができなくなった場合、保証人がその責任を取ることになりますので、家族や親族でない第三者が身元保証になってくれる方はなかなか見つかるものではありません。行政書士などの士族も身元保証を引き受けてくれる場合がありますが、身元保証を引き受ける際には、保証人自身の財産状況や健康状態を考慮したうえで、保証料を支払う必要がありますので、前もって早めの相談が必要となります。 - 成年後見(任意後見契約)
任意後見契約とは、もしもの時に、自分が認知症などで判断力を失った場合に備えて、信頼できる人に自分の生活をサポートしてもらう契約です。後見人を自分で選ぶことができ、法律的にも正式に認められたサポートを受けられるので安心です。
家族や親しい人に負担をかけることなく、自分の意志に基づいて生活を維持できるのが大きなメリットです。また、後見人は法的に責任を持って管理してくれるため、安心感も増します。
任意後見契約により、将来の生活や財産管理をスムーズに行えます。行政書士等の専門家に相談して検討しましょう。 - リビングウィル
リビングウィルとは、医療に関する意思を明示した文書です。治療の希望や、延命治療についての考えを明記しておくことで、将来の医療方針を明確にできます。終末期に自分の医療についても自分で決める必要があります。病気が進行してからどのような治療を受けるか、延命措置を取るかどうかを考えるのは簡単なことではありません。家族がいない場合、その決定をする人がいないため、自分自身でしっかりと意思表示をしておく必要があります。 - 死後事務(亡くなった後の諸手続き)
葬儀・埋葬(納骨)の手配、銀行口座や年金の手続き、公共サービスの解約、役所への届出など、さまざまな手続きを誰に引き受けてもらうのかを考える必要があります。
多くの負担をかけてしまいますので、誰に頼むべきか、また、どのような葬儀・埋葬(納骨)を希望するのかも事前に決めておかなければなりません。例えば、簡素な葬儀にする、特定の宗教儀式を行わないなども含め、具体的に自分が亡くなった後の葬儀についての希望を伝えておくことが重要です。死後事務についても、行政書士などの専門家に依頼することもできますので、検討しましょう。
②財産管理対策
- 財産の整理
自分の資産を整理し、あとどれくらいの資産が必要なのか。残った場合、誰に何を残すかを考えておくことが大切です。
具体的には、生前委任契約、任意後見契約、家族信託などを利用することが検討できます。 - 口座や保険の情報整理
銀行口座や保険、投資信託や株式等の有価証券の情報を整理し、どこに何があるのかを明記したリストを作成しておきます。
③健康管理対策
- 医療情報の整理
健康状態を把握するために、定期的に健康診断を受けることが重要です。特に年齢を重ねるにつれて、病気のリスクが増えるため、自分の体の状態を知っておくことが大切です。自分の病歴や現在の服薬状況、アレルギーなどの情報をまとめ、家族や後見人が把握できるようにしておきましょう。 - 医療に関する希望を伝える
医師と話し合い、自分の希望する治療方針を明確にしておきます。これにより、認知症が進行した場合でも、自分の意思を尊重してもらえます。もしも入院や介護が必要になった場合、どのような施設で過ごしたいかを考えておくことも有益です。事前に見学をして、自分に合った場所を選ぶことができますので、健康なときに動いておきましょう。
どのような治療を望むか、延命治療についての考え方を整理しておくことも重要です。これにより、万が一の際に医療関係者や家族に自分の希望を伝えることができますので、前もって伝えておきましょう。
専門家への相談
- 終末期(認知症後)の財産管理、死後事務の相談
自分の資産をどのように管理するか、亡くなった後の手続きについて、行政書士等に相談するようにしましょう。 - 生活支援の相談
生活面での困りごとや、福祉制度についての相談を役所はもとより、行政書士、ケアマネージャー、社会福祉士等に相談をします。特に、高齢者向けのサービスや支援が必要な場合に役立ちます。 - 健康管理の相談
定期的な健康診断や、病気予防について、かかりつけの専門医等に相談するようにしましょう。自分の健康状態を把握し、今後の生活に備えるための情報を得られます。 - 終末期医療についての相談
自分の希望する医療やケアについて、医療の専門家に意見を聞き、自分の意思を明確にしておきましょう。
終活は、単に「死に備えること」だけでなく、自分がどう過ごしたいかを見つめ直すことでもあります。成年後見(任意後見契約)、遺言、死後事務など、さまざまな準備を通じて、より良い生活を送り、心の平穏を保つことができます。早めに準備を進め、家族とのコミュニケーションを大切にすることで、安心して未来を迎えられるようになります。終活は「今から始めるべきこと」です。
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